プロジェクトの目標設定には主にいくつかの基準がありますが、しっかりと押さえておきたい基本の基準になります。
基準1 具体的である事
プロジェクト目標は具体的に設定します。もし目標設定に参加しなかった人がそれを引き受けることになったとしても、それを指揮して完了させることができることが大切になります。
プロジェクトの目標がこの基準を満たしていれば正しい工法に進んでいると言っても良いでしょう。
プロジェクト目標をプロジェクトのメンバーや仲間に読んでもらって、何が書かれているのかを確認してもらったり、プロジェクトの終了時にどんな形になっているのかが想像しうることなのかを聞いてみるのも良いと思います。
自分自身の思惑と違ったり、矛盾する内容の答えが返ってきたら、その答えを元に内容を修正したりしてブラッシュアップすると、さらによい仕上がりになっていきます。
その意味でも他の人に確認することはとても大切といえます。
基準2 現実的である事
プロジェクトの目標は達成が可能であるのか、努力すれば達成可能な範囲である必要があります。
例えば、アプリケーション開発のプロジェクトに1億円かかるプロジェクトに設定しても、手元にある資金が6,000万円しかなかったら、プロジェクトの成功はおろかプロジェクトが開始できるかもわかりませんよね。
この場合はソフトウェアのための予備プロジェクトの立ち上げを考えることが先決です。
基準3 期限が設定され、区切られているか
プロジェクトの定義には、明確な期限があり、プロジェクトの開始日と終了日が明確になっていることが挙げられています。
期限がないプロジェクトは一向に終了することはなく、延々と続いてしまうリスクがあります。
それ以前に明確な期限がないものはプロジェクトとして認められることはありません。逆に、無理な短納期に設定されてプロジェクトは負荷をかけすぎていることでリスクが高く、こちらもプロジェクト実行不可ということでプロジェクトとして認められる可能性は低いでしょう。
例えば、プロジェクトの対象の顧客がエネルギー会社があって、発電の効率を上げるために開発されたソフトウェアの入れ替えを必要としているプロジェクトがあります。
1月にプロジェクトがスタートして終了時期は10月と設定されていましたが、この期限はとても厳しいものでギリギリの期限が設定されていました。
案の定、プロジェクトスタートから1ケ月ほど経ったときに、期限が10月から4月に期限が大幅に繰り上げられてしまいました。この時点でプロジェクトの失敗は確定してしまいました。
この例は期限に関係するプロジェクトの典型的な失敗例のひとつです。
基準4 プロジェクトの進捗や成功が測定できる
プロジェクトの目標達成の度合いは測定できなくてはなりません。そうして得た結果を成果物と言います品質はその中の最重要な要素となっています。
最終成果物に現れないような中間成果物が存在することもあります。例えば、小型店専門のショッピングモールを開設することにプロジェクトライフサイクルの初めの段階でモールの模型を作成する必要がある場合、ショッピングモールの閑静が最終成果物であり、模型はデザインフェーズでのいち成果物になります。
成果物については、プロジェクトと同様に何かが出来上がったという事実だけからではなくて、品質面からも評価されます。
品質と等級を別々に考える必要があり、一緒に考えてはなりません。品質は、成果物が顧客ニーズをどれだけ満足させているかの尺度のことであり、等級とは成果物が持っている機能の数のことです。
例えばソフトウェアの新商品の品質が高いのはバグや問題がないという理由からなのです。しかしながら、その等級の低い製品であることがあります。
品質が低いということは問題です。顧客がどの党お灸を望むのかということと、顧客が支払っても良い金額を判断することは全く別のことになります。
最終成果物の品質と等級の決定はプロジェクトスコープを決める上でとてもじゅうようなことになります。